2010年5月10日月曜日

Nr.94 「まあ、それじゃ私じゃ… Dunque io son tu non m'inganni ?」(歌劇『セビリヤの理髪師』第1幕から)


●解説●
恋の取り持ち役を買って出たフィガロが、ロジーナに「リンドーロはあなたの愛の印を待っている」と言って、手紙を書くことを勧める。

●難易度●



(ROSINA)
ドゥンクエ イオ ソン トゥ ノン ミンガニ
ドゥンクエ イオ ソン ラ フォルチュナーテ
(ギア メ レロ イマジナータ
イオ サペヴァ プリア ディ テ)
(FIGARO)
ディ リンドーロ イル ヴァーゴ オッゲット
スィエテ ヴォイ ベッラ ロジーナ
(オー ケ ヴォルペ ソプラッフィナ
マ ラヴラ ダー ファル コン メ)
(ROSINA)
センティ センティ マ ア リンドーロ
ペル パルラル コメ スィー ファ
(FIGARO)
ツィト ツィト クイ リンドーロ
ペル パルラルヴィ オル オル サーラ
(ROSINA)
ペル パルラルミ ブラーヴォ ブラーヴォ
ヴェンガ プール マ コン プルデンツァ
イオ ジャ モーロ ディンパツィエンツァ
マ ケ タルダ マ ケ ファ
(FIGARO)
エッリ アテンデ クアルケ センニョ
ポヴェリン デル ヴォストロ アフェト
ソル ドゥエ リーゲ ディ ビリエット
リ マンダーテ エ クイ ヴェッラ
ケ ネ ディーテ
(ROSINA)
ノン ヴォレイ
(FIGARO)
ス コラッジョ
(ROSINA)
ノン サプレイ
(FIGARO)
ソル ドゥエ リーゲ
(ROSINA)
ミ ヴェルゴンニョ
(FIGARO)
マ ディ ケ ディ ケ スィー サ
(アンダンド アッロ スクリットイオ)
プレスト プレスト クア ウン ビリエット
(ROSINA)
(リキアマンドロ
カーヴァ ダッラ タスカ イル ビリエット エ グリエロ ダー)
ウン ビリエット エッコロ クア
(FIGARO)
ジャ エラ スクリット ヴェ ケ ベスティア
イル マエストロ ファッチョ ア レイ
アー ケ イン カッテドラ コステイ
ディ マリツィア プオ デッタル
ドンネ ドンネ エテルニ デイ
キ ヴィ アッリヴァ ア インドヴィナル
(ROSINA)
フォルチュナーティ アッフェティ ミエイ
イオ コミンチョ ア レスピラル
アー トゥ ソーロ アモル トゥ セイ
ケ ミ デヴィ コンソラル

●日本語訳●
(ROSINA)
まあ、それじゃ私じゃ…嘘仰ってるんじゃ?
それじゃ、その果報者は私だわ!
(前からそうだろうと思ってたのよ、
あなたより前から知ってたの)。
(FIGARO)
リンドーロの恋のお相手は
あなたなんですよ、美しいロジーナさん。
おお、何て、ちゃっかりしているんだろう!
だが彼女もオレの手を借りなければならない。
(ROSINA)
ねえ、ちょっと、ちょっと。
リンドーロとお話するには、どうしたら?
(FIGARO)
静かに、静かに。リンドーロは
今すぐ、ここに来ます。
(ROSINA)
私と話しに? まあ! 素敵!
でも、気をつけて来てもらわなくては。
ああ、待ち焦がれて死んでしまいそう!
何て、遅いんでしょう? 何しているのかしら?
(FIGARO)
気の毒な男ですよ、あいつは。
あなたの愛の印を待っているんです。
たった一言でいいですから、手紙を書いて。
そうすれば、すぐに来ますよ。
どうです?
(ROSINA)
でも、私そんなこと・・・
(FIGARO)
さあ、気を強く持って。
(ROSINA)
でも、どう書いたらいいか・・・
(FIGARO)
ほんのちょっとで構わないんです。
(ROSINA)
恥ずかしいわ。
(FIGARO)
何ですって? どうして?
早く、早く、ここに手紙を。
(ROSINA)
手紙?・・・それなら、ここに。
(FIGARO)
もう書いてある・・・参ったなあ!
オレが教えることなんか何も!
ああ、この娘なら、お遊びの講義もできる。
女、女、永遠の神々、お前たちの心は
いったい、だれが知ることができるだろう。
来ますよ。間もなく、お話ししに来ますよ。
(ROSINA)
私の恋も叶えられる。
やった安心したわ。
ああ、恋よ、お前だけが
私を慰めることができるのだわ。

●ヒアリングに使用したCD●
歌劇『セビリヤの理髪師』全曲(ネヴィル・マリナー指揮/アカデミー室内管弦楽団) 



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