2009年7月27日月曜日

Nr.56 「覚えているかい Weißt Du es noch ?」(オペレッタ『チャールダーシュの女王』第2幕から)


●解説●
エドウィンが愛の陶酔を歌うと、シルヴァもそれに誘われて昔を懐かしむ。

●難易度●

             Ω歌手の聴き比べは、こちら。

(エドウィン)
ヴァイスト ドゥ エス ノホ?
デンクスト ドゥ アオホ マンハマル デア シュトゥンデン
ズュース ヴァール デア ラオシュ
デア ウンス イム タオメル ウムフィング!
ヴァイスト ドゥ エス ノホ
ヴァス ヴァーア ベゼーリクト エンプフンデン?
ヴァイスト ドゥ エス ノホ?
ヴァイスト ドゥ エス ノホ?
ヴァール アオホ ヌーア フリュヒティヒ デア トラオム
シェーン ヴァール エーア ノホ!

カオム ゲフンデン カオム エアコーレン
ショーン フェアゲッセン ショーン フェアローレン
ウント アイン ガッテ ネント ディヒ ザイン!

(シルヴァ)
アンドレ メンシェン アンドレ シュテートヒェン
アンドレ リーベ アンドレ メートヒェン
ウント アイン ブロイトヒェン ヴンダーファイン

(エドウィン)
アレス グリュック ダス ヴィーア ベゼッセン
ドゥ ゼッツテスト ライヒトヒン エス アオフス シュピール
イヒ リープテ ディヒ ゾー ウンエアメッセン!
アハ ツー フィール! アハ ゾー フィール ツー フィール!

(一緒に)
ヤー フォン デム グリュック ダス ヴィーア エアシュトレプテン
フェアブライプト ウンス ディー エアインネルング カオム
ウント アレス ヴァス ヴィーア アインスト エアレプテン
ヴァール アイン トラオム ヴァール ヌーア アイン トラオム!

(シルヴァ)
ヴァイスト ドゥ エス ノホ?
デンクスト ドゥ アオホ マンハマル デア シュトゥンデン
ズュース ヴァール デア ラオシュ
デア ウンス イム タオメル ウムフィング!
ヴァイスト ドゥ エス ノホ
ヴァス ヴァーア ベゼーリクト エンプフンデン?

(一緒に)
ヴァイスト ドゥ エス ノホ?
ヴァイスト ドゥ エス ノホ?
ヴァール アオホ ヌーア フリュヒティヒ デア トラオム
シェーン ヴァール エーア ノホ!

(シルヴァ)
ゾー アイン ルスティガー ロマーン
ゲート フォリューバー!
ウント マン シュティルプト ニヒト グライヒ ダラン
ナイン マイン リーバー!
ゾー アイン ルスティガー ロマーン
イスト ツム ラッヘン!
ヤー ダー カン マン
ニヒツ メーア マッヘン!
ラララララ
ス イスト ツム ラッヘン
ラララララ
ニヒツ メーア マッヘン!

(一緒に)
ゾー アイン ルスティガー ロマーン
ゲート フォリューバー!
ヤー マイン リーバー
ヤー デンク ダラン!

ヴァイスト ドゥ エス ノホ?
ヴァイスト ドゥ エス ノホ?
ヴァール アオホ ヌーア フリュヒティヒ デア トラオム
シェーン ヴァール エーア ドホ!

●日本語訳●
覚えているかい、まだ君は?
ときどきはまだあの頃のことを思い出すかい?
ぼくらは甘くうっとりと有頂天だった!
覚えているかい、まだ君は。
幸福の絶頂と感じていた、あの頃のことを?
覚えているかい、まだ君は?
はかない夢ではあったけれど、すばらしい夢だった!

ほとんど見つからないし、選び出せない。
すでに忘れられ、すでに失われている。
そして、一人の夫が君に名づけられる。

他の人々、他の町、他の愛、他の素敵な女の子と花嫁

われわれが追い求めるすべての幸福。
君は舞台にそれを賭けた。
僕は君を限りなく愛している、愛しすぎるほど。

幸福のため、われわれはそれを得ようと努める。
が、ほとんどその記憶はわれわれには残らない。
われわれが体験したすべては一つの夢だった、夢にすぎなかったのだ。
覚えている、まだあなたは?
ときどきはまだあの頃のことを思い出す?
私たちは甘くうっとりと有頂天だった!
覚えている、まだあなたは。
幸福の絶頂と感じていた、あの頃のことを?

覚えているかい、まだ君は?
はかない夢ではあったけれど、すばらしい夢だった。

こうして楽しい物語は束の間のうちに消えていく!
でもすぐにそれで人間が死ぬわけではないわ!
違うわ、私のいとしい人。
そう、楽しい物語は笑うためにあるものなのよ!
それだけのものなのよ、
ラ、ラ、…
笑うためにあるものなのよ、
ラ、ラ、…
それだけのものなのよ。

こうして楽しい物語は束の間のうちに消えていく。
私のいとしい人。
私の思い出。

覚えているかい、まだ君は?
はかない夢ではあったけれど、すばらしい夢だった。

●ヒアリングに使用したCD●
オペレッタ『チャールダーシュの女王』全曲(ルドルフ・ビーブル指揮/メルビッシュ音楽祭管弦楽団)

2009年7月21日火曜日

Nr.55 「男が、兵隊が In uomini, in soldati」(歌劇『コシ・ファン・トゥッテ』第1幕から)


●解説●
恋人の出征を嘆く姉妹に、小間使いのデスピーナが男性との気晴らしを勧める。 

●難易度●

 

イン ウオミニ イン ソルダーティ
スペラーレ フェデルタ
イン ウオミニ
スペラーレ フェデルタ
イン ソルダーティ
スペラーレ フェデルタ
フェデルタ
フェデルタ
ノン ヴィ ファーテ センティル ペル カリタ
ノン ヴィ ファーテ センティル ペル カリタ
ディ パスタ スィミレ
ソン トゥッティ クアンティ
ソン トゥッティ クアンティ
レ フロンデ モービリ
ラウレ インコスタンティ
アン ピゥ デッリ ウオミニ
スタビリタ
メンティーテ ラグリメ
ファラッチ スグアルディ
ヴォーチ インガンネーヴォリ
ヴェッツィ ブジャルディ
ソン レ プリマリエ
ロール クアリタ
ソン レ プリマリエ
ロール クアリタ
イン ノイ イン アマノ
ケ イル ロル ディレット
ポイ チ ディスプレージャノ
ネーガンチ アッフェット
ネ ヴァル ダ バルバリ
キエーデル ピエタ
ネ ヴァル ダ バルバリ
キエーデル ピエタ
キエーデル ピエタ
キエーデル ピエタ
パギアム オ フェンミネ
ドゥグアル モネタ
クエスタ マレフィカ
ラッツァ インディスクレータ
アミアム ペル コモド
ペル ヴァニタ
アミアム ペル コモド
ペル ヴァニタ
ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ
アミアム ペル コモド
ペル ヴァニタ
ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ
アミアム ペル コモド
ペル ヴァニタ
アミアム ペル コモド
ペル ヴァニタ
アミアム ペル コモド
ペル ヴァニタ


●日本語訳●
男が、兵隊が浮気しないと思っているのですか?
男が浮気しない?
兵隊が浮気しない?
人に聞かせたくない話ですわ!
男はみんな、一つ穴のムジナです。
そよぐ木の葉、変わりやすい風向きさえも男心よりはしっかりしているわ。
偽りの涙、ウソの目つき、猫撫で声に、いい加減な愛撫といったものは、男たちの得意技。
自分の楽しみのためだけに女を愛し、その後で、軽蔑して、愛を拒む。
野蛮人に憐れみを乞うほうがまだマシだわ。
さあ、女性たちよ。
同じやり方で恥知らずの悪徳の男たちにお返ししましょうよ。
こちらの都合と見栄のために愛しましょうよ!
ラ、ラ、ラ、ラ
こちらの都合と見栄のために愛しましょうよ!


●ヒアリングに使用したCD●
歌劇『コシ・ファン・トゥッテ』全曲(リッカルド・ムーティ指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団)




2009年7月12日日曜日

Nr.54 「ある日、深く澄み渡った Un dì all'azzurro spazio」(歌劇『アンドレア・シェニエ』第1幕から)


●解説●
夜会で、詩を詠むことを断ってマッダレーナに揶揄された詩人シェニエが、傷つけられた感情を即興詩に託して歌う。

●難易度●



ウン ディ アッラツーロ スパツィオ
グアルダイ プロフォンド
エ アイ プラーティ コルミ ディ ヴィオレ
ピオヴェーヴァ ローロ イル ソーレ
エ フォルゴラーヴァ ドーロ イル モンド
パレア ラ テッラ ウン インマーネ テソル
エ ア レイ セルヴィーヴァ ディ スクリンニョ イル フィルマメント
ス ダッラ テッラ ア ラ ミア フロンテ
ヴェニヴァ ウーナ カレッツァ ヴィーヴァ ウン バッチョ
グリダイ ヴィント ダモル
ターモ トゥ ケ ミ バーチ
ディヴィナメンテ ベッラ オ パトリア ミア !
エ ヴォッリ ピエン ダモーレ プレガル !
ヴァルカイ ドゥーナ キエサ ラ ソッリア
ラ ウン プレーテ ネ レ ニッキエ
デイ サンティ エ デッラ ヴェルギーネ
アックムラーヴァ ドニ
エ アル ソルド オレッキオ
ウン トレムロ ヴェッリアルド
インヴァン キエデーヴァ パーネ
エ インヴァーノ ステンデア ラ マーノ !
ヴァルカイ デッリ アビトゥーリ ルショ
ウン ウオム ヴィ カルンニアーヴァ
ベステンミアンド イル スオーロ
ケ レラリオ ア ペーナ ザツィア
エ コントロ ア ディオ スカッリアーヴァ
エ コントロ アッリ ウオーミニ
レ ラグリメ デイ フィッリ
イン コタンタ ミセリア
ラ パトリツィア プローレ ケ ファ ?
ソル ロッキオ ヴォストロ
エスプリメ ウマナメンテ クイ
ウン グアルド ディ ピエタ
オンディオ グアルダート オ ア ヴォイ
スィ コーメ ア ウン アンジェロ
エ ディッスィ
エッコ ラ ベッレッツァ デッラ ヴィータ !
マ ポイ ア レ ヴォストレ パローレ
ウン ノヴェッロ ドロール マ コルト
イン ピエノ ペット
オ ジョヴィネッタ ベッラ
ドゥン ポエタ ノン ディスプレッツァーテ イル デット
ウディテ ! ノン コノシェーテ アモル
アモル ディヴィノ ドーノ ノン ロ シェルニル
デル モンド アニマ エ ヴィータ エ ラモル !

●日本語訳●
ある日、深く澄み渡った青い空間に
私は見とれていました。
スミレの薫る牧場の頂きに
太陽は黄金の雨を降らし、
世界がすべて黄金に輝いているのを。
言うなれば、大地は巨大な宝であり、
大空はそれを収める宝庫であるかと思えたのです。
その大地から私の額に
一つの愛らしい生命が、口づけが訪れていました。
私は愛の勝利に叫びました。
「君を愛する。私に口づけを与える君は
神のように美しい、私の祖国だ!」と。
そこで私は、愛に満ちて祈りを
捧げようとしました。
こうして私は、ある教会の敷居を跨ぎました。
一人の僧侶が
そこの、聖女を祀った一隅で
供物を蓄えていました。
なのに、みすぼらしい一人の老人が
震えながら、パンを求めて、空しく
手を差し出しているのには
耳を貸そうとしませんでした。
私は、貧しいあばら家の敷居をいくつか跨ぎました。
そこで、一人の男は神を罵り、
身を粉にしても、国の懐が食い潰してしまう
彼らの土地を誹謗し、
そして、神に向かって、人々に向かって
主のみ子たちの涙を投げつけていました。
このような惨めな姿の中で
貴族たちは、いったい、何をしているのでしょうか?
ここにいる人の中でも
あなたの目にだけは人間的なもの、
憐れみの眼差しが表われているかのように、
そして、私には、あなたが今、
一人の天使であるかのように思えたのです。
そこで私は申し上げました、
ここに人生の美しさがあると!
でも、ここで、あなたのお言葉によって
ある新しい苦しみが
私の胸をいっぱいに捉えました。
ああ、美しいお嬢さん、
一人の詩人が申し上げることを軽蔑なさらないで下さい。
お聞き下さい。あなたは、愛をご存じない。
愛とは神様がお与え下さるもので、軽蔑してはいけません。愛こそこの世の魂であり、生命なのです!

●ヒアリングに使用したCD●
歌劇『アンドレア・シェニエ』全曲(パタネ指揮/ハンガリー国立交響楽団)




2009年7月6日月曜日

Nr.53 「この涙を Mira, di acerbe lagrime」(歌劇『イル・トロヴァトーレ』第4幕から)

●解説●
レオノーラが、「自分の身はどうなってもいいから、吟遊詩人は助けて」と、城の牢獄に捕われの身となっているマンリーコの助命を伯爵に願い出る。

●難易度●



ミラ ディ アチェルベ ラグリメ
スパルゴ アル トゥオ ピエデ ウン リオ
ノン バスタ イル ピアント?
スヴェナミ
ティ ベーヴィ イル サングエ ミオ
スヴェナミ
スヴェナミ
ティ ベーヴィ イル サングエ ミオ
カルペスタ イル ミオ カダーヴェレ
マ サルヴァ イル トロヴァトール!

カルペスタ イル ミオ カダーヴェレ
マ サルヴァ イル トロヴァトール!
サルヴァ
サルヴァ
マ サルヴァ


ミ ズヴェナ
マ サルヴァ
マ サルヴァ イル トロヴァトール!

●日本語訳●
この涙をご覧下さい、とめどない、この涙を。
それでも納得がいかないのですか?
なら私を殺し、いかようにも好きなようになさって下さい。
私を殺し、いかようにも好きなようになさって下さい。
でも、吟遊詩人は助けて!

●ヒアリングに使用したCD●
歌劇『イル・トロヴァトーレ』全曲(トゥリオ・セラフィン指揮/ミラノ・スカラ座管弦楽団)