●解説●
ミミが立ち聞きしているとも知らず、ルドルフォがミミの深刻な病状をマルチェッロに打ち明ける。
●難易度●
☆
♪
(RODOLFO)
ミミ エ タント マラタ !
オンニ ディ ピゥ デクリナ
ラ ポヴェラ ピッチナ
エ コンダンナタ !
(MARCELLO)
ミミ
(MIMI)
ケ ヴオル ディレ ?
(RODOLFO)
ウナ テッリビル トッセ
レジル ペット レ スクオテ
エ ジア レ スムンテ ゴテ
ディ サングエ ア ロッセ
(MARCELLO)
ポヴェラ ミミ
(MIMI)
アイメ モリレ !
(RODOLFO)
ラ ミア スタンツァ エ ウナ タナ
スクアッリダ
イル フオコ オ スペント
ヴェントラ エ ラッジラ イル ヴェント
ディ トラモンタナ
エッサ カンタ エ ソッリデ
エ イル リモルソ マッサレ
メ カジョン デル ファタレ
マル ケ ルッチデ !
(MARCELLO)
ケ ファル ドゥンクエ ?
(MIMI)
オ ミア ヴィータ !
(RODOLFO)
ミミ ディ セッラ エ フィオレ
ポヴェルタ ラ スフィオリタ
ペル リキアマルラ イン ヴィータ
ノン バスタ アモーレ !
ノン バスタ アモーレ !
(MARCELLO)
オー クアル ピエタ
ポヴェレッタ !
ポヴェラ ミミ
(MIMI)
アイメ フィニタ
オ ミア ヴィータ ! エ フィニタ
アイメ モリル !
(RODOLFO)
ケ ? ミミ トゥ クイ ?
マイ センティト ?
(MARCELLO)
エッラ ドゥンクエ アスコルタヴァ ?
(RODOLFO)
ファチレ アッラ パウラ
ペル ヌッラ イオ マッロヴェッロ
ヴィエン ラ ネル テポル !
(MIMI)
ノ クエル タンフォ ミ ソッフォカ !
(RODOLFO)
アーAh, ミミMimi
(MARCELLO)
エ ムゼッタ
ケ リデ
コン キ リデ ? アー ラ チヴェッタ !
インパレライ
(MIMI)
アッディオ
(RODOLFO)
ケ ! ヴァイ ?
●日本語訳●
(RODOLFO)
ミミの病状は重い!
日ごとに弱っていく。
かわいそうにあの娘は
もう不治の病と宣せられている。
(MARCELLO)
ミミが!
(MIMI)
どういうこと?
ミミが!
(MIMI)
どういうこと?
(RODOLFO)
容赦ない咳が
彼女の痩せた胸を震わせ
やつれてしまった頬は
血のように赤くなる…
容赦ない咳が
彼女の痩せた胸を震わせ
やつれてしまった頬は
血のように赤くなる…
(MARCELLO)
かわいそうなミミ。
かわいそうなミミ。
(RODOLFO)
僕の部屋は穴倉だ、
粗末で。
火も絶やしてしまっている。
そこに風が入ってきて吹きまくる、
北風が。
彼女は歌い、笑っている。
それでかえって僕は自責の念にかられるのだ。
この僕なんだ、原因は。
彼女を、忌まわしい死に至らしめる病の。
僕の部屋は穴倉だ、
粗末で。
火も絶やしてしまっている。
そこに風が入ってきて吹きまくる、
北風が。
彼女は歌い、笑っている。
それでかえって僕は自責の念にかられるのだ。
この僕なんだ、原因は。
彼女を、忌まわしい死に至らしめる病の。
(MARCELLO)
それで、どうするつもりなんだ?
それで、どうするつもりなんだ?
(MIMI)
私の命よ!
私の命よ!
(RODOLFO)
ミミは温室の花なんだ。
貧しさが彼女を萎れさせてしまった。
彼女を生き返らせるには
愛だけでは十分ではないんだ。
ミミは温室の花なんだ。
貧しさが彼女を萎れさせてしまった。
彼女を生き返らせるには
愛だけでは十分ではないんだ。
(MARCELLO)
ああ、なんと哀れを誘うことか!
かわいそうな女!
かわいそうなミミ!
ああ、なんと哀れを誘うことか!
かわいそうな女!
かわいそうなミミ!
(MIMI)
ああ、終わったのね!
私の命よ! 終わったのね!
ああ、死ぬのだわ!
ああ、終わったのね!
私の命よ! 終わったのね!
ああ、死ぬのだわ!
(RODOLFO)
なぜ? ミミ! きみがここに?
僕の言ったこと、聞いたのか?
なぜ? ミミ! きみがここに?
僕の言ったこと、聞いたのか?
(MARCELLO)
じゃ、聞いていたのか?
じゃ、聞いていたのか?
(RODOLFO)
小さなことを大げさにしてしまうんだ、
心配性なもんで。
暖かいところに行こう!
小さなことを大げさにしてしまうんだ、
心配性なもんで。
暖かいところに行こう!
(MIMI)
ダメ、あそこの嫌な匂いは息が詰まるわ!
ダメ、あそこの嫌な匂いは息が詰まるわ!
(RODOLFO)
ああ、ミミ!
ああ、ミミ!
(MARCELLO)
ムゼッタだな、
笑っているのは。
だれとだ? ああ、浮気女め!
思い知らせてやる。
ムゼッタだな、
笑っているのは。
だれとだ? ああ、浮気女め!
思い知らせてやる。
(MIMI)
さようなら。
さようなら。
(RODOLFO)
どうして! 行くのか?
どうして! 行くのか?
『ラ・ボエーム』(ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)
Ψ このオペラの全曲動画は、こちら
ブログ『カタカナで歌うオペラ・アリア』は、来る5月5日で開設5周年を迎えます。これもひとえに読者の皆様の愛読のお蔭と、感謝申し上げます。目標は480曲アップですから、現在は、ちょうど、折り返し地点に差し掛かったあたり、ということになります。これを節目として、4月7日から、『オペラ宝島』と『オペラ動画新着情報』という2つのブログを新たにスタートさせました。『オペラ宝島』では、Youtubeなど世界中の動画共有サイトの中から、オペラ・ファン垂涎の動画を発掘してきて、週に一度、曲目ごとに紹介しています。また、『オペラ動画新着情報』では、世界の動画共有サイトにアップされた、新着動画のうち、オペラ・ファンにとって必見と思われる動画を厳選。週に一度、まとめて紹介しています。どちらも、〈第1週〉ヴェルディ 〈第2週〉プッチーニ、ロッシーニなどのイタリア・オペラ 〈第3週〉モーツァルト 〈第4週〉オペレッタ&ワーグナーなどドイツ・オペラ 、そしてフランス・オペラのローテーションで紹介しています。ブログ『カタカナで歌うオペラ・アリア』と同様、ご愛読のほど、よろしく、お願い申し上げます。
(特定非営利活動法人ミネルヴァ・アーチスト・サポートプログラム スタッフ一同)
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