2008年12月21日日曜日

Nr.32 「崇高な殿堂よ」(歌劇『タンホイザー』第2幕から)


●解説●
タンホイザーが行方不明になってから足を踏み入れることがなかった、歌合戦の行なわれる大広間に、エリーザベトが挨拶し、タンホイザーが帰ってきた喜びを歌う。

●難易度●



ディヒ トイレ ハレ
グリュース イヒ ヴィーダー
フロー グリュース イヒ ディヒ
ゲリープテル ラオム!
イン ディーア エアヴァッヘン ザイネ リーダー
ウント ヴェッケン ミヒ アオス デューストレム トラオム
ダー エーア アオス ディーア ゲシーデン
ヴィー エート エアシーンスト ドゥ ミーア!
アオス ミーア エントフロー デア フリーデン
ディー フロイデ ツォーク アオス ディーア

ヴィー イエッツト マイン ブーゼン ホーホ ズィヒ ヘーベト
ゾー シャインスト ドゥ イエッツト ミーア
シュトルツ ウント ヘール
デア ミヒ ウント ディヒ ゾー ノイ ベレーベト
ニヒト ヴァイルト エーア フェルネ メーア

ヴィー イエッツト マイン ブーゼン ホーホ ズィヒ ヘーベト
ゾー シャインスト ドゥ イエッツト ミーア
シュトルツ ウント ヘール
デア ミヒ ウント ディヒ ゾー ノイ ベレーベト
ニヒト レンゲル ヴァイルト エーア フェルネ メーア
ザイ ミーア ゲグリュースト
ザイ ミーア ゲグリュースト
ドゥ トイレ ハレ
ザイ ミーア ゲグリュースト
ザイ ミーア ゲグリュースト
ドゥ トイレ ハレ
ザイ ミーア ゲグリュースト

●日本語訳●
崇高な殿堂よ、私はお前に挨拶を送ります、喜びにあふれて。
愛する殿堂よ!
お前の中で彼の歌は目覚め、私を沈鬱な夢から目覚めさせるのです。
彼がお前を見捨ててから、お前も、私には荒れ果てて見えたものです!
安穏は私から去り、お前から喜びが奪われた。

今、私の胸が高鳴るように、お前もまた私には誇らかに気高く見える。
彼は、私をもお前をも新たに息づかせたのです。
彼はもはや遠くにいるのではないのです。

今、私の胸が高鳴るように、お前もまた私には誇らかに気高く見える。
彼は、私をもお前をも新たに息づかせたのです。
彼はもはや遠くにいるのではないのです。
私の挨拶を受けなさい!

崇高な殿堂よ、私の挨拶を受けなさい!

●ヒアリングに使用したCD●
歌劇『タンホイザー』全曲(ジュゼッペ・シノポリ指揮/フィルハーモニア管弦楽団)




2008年12月14日日曜日

Nr.31 「その間に私の恋人を Il mio tesoro intanto」(歌劇『ドン・ジョヴァンニ』第2幕から)


●解説●
ドン・ジョヴァンニが犯人だと確信したオッターヴィオが、仲間たちに「自分が仇を討って帰るまで、恋人を慰めてやってほしい」と懇願する。

●難易度●



イル ミオ テゾーロ インタント
アンダーテ アンダーテ ア コンソラール
エ デル ベル チッリオ イル ピアント
チェルカーテ ディ アシウガール
チェルカーテ チェルカーテ チェルカーテ ディ アシウガール
チェルカーテ ディ アシウガール
ディテーレ ケ イ スオイ トルティ
ア チェンディカール イオ ヴァード
ア チェンディカール イオ ヴァード
ケ ソル ディ ストラージ エ モルティ
ヌンツィオ ヴォッリオ トルナール
ヌンツィオ ヴォッリオ トルナール スィー
ヌンツィオ ヴォッリオ トルナール
イル ミオ テゾーロ インタント
アンダーテ アンダーテ ア コンソラール
エ デル ベル チッリオ イル ピアント
チェルカーテ ディ アシウガール
チェルカーテ チェルカーテ チェルカーテ ディ アシウガール
チェルカーテ ディ アシウガール
ディテーレ ケ イ スオイ トルティ
ア チェンディカール イオ ヴァード
ア チェンディカール イオ ヴァード
ケ ソル ディ ストラージ エ モルティ
ヌンツィオ ヴォッリオ トルナール
ヌンツィオ ヴォッリオ トルナール
ケ ソル ディ ストラージ エ モルティ
ヌンツィオ ヴォッリオ トルナール スィー
ヌンツィオ ヴォッリオ トルナール

●日本語訳●
その間に私の恋人を慰めてあげて下さい。
そして、その美しい睫毛の涙が乾くときがくるのを
見ていてあげて下さい。
あの人に告げて下さい。
私が行って、あの男の悪事を罰することを。
あの男が死んだという知らせだけを持って帰ってくることを。
その間に私の恋人を慰めてあげて下さい。
そして、その美しい睫毛の涙が乾くときがくるのを
見ていてあげて下さい。
あの人に告げて下さい。
私が行って、あの男の悪事を罰することを。
あの男が死んだという知らせだけを
持って帰ってくることを。

●ヒアリングに使用したCD●
歌劇『ドン・ジョヴァンニ』全曲(リッカルド・ムーティ指揮/ウィーン・フィル)





2008年12月7日日曜日

Nr.30 「みんなは私のことをミミと呼びます Sì. Mi chiamano Mimì」(歌劇『ラ・ボエーム』第1幕から)


●解説●
ロウソクの火を借りにきたのが縁で初めて出会い、恋に落ちてしまったロドルフォとミミ。ロドルフォから愛を打ち明けられ、ミミが自分の身の上話をする。

●難易度●



スィ
ミ キアマノ ミミ
マ イル ミオ ノメ エ ルチーア
ラ ストリア ミア エ ブレーヴェ
ア テーラ オ ア セータ リカーモ イン カーザ エ フオーリ
ソン トランクイッラ エ リエータ
エド エ ミオ ズヴァーゴ
ファル ジッリ エ ロゼ
ミ ピアッチョン クエッレ コゼ
ケ アン スィ ドルチェ マリーア
ケ パルラノ ダモル ディ プリマヴェーレ
ケ パルラノ ディ ソンニ エ ディ キメーレ
クエッレ コゼ ケ アン ノメ ポエズィーア
レイ ミンテンデ?

ミ キアマノ ミミ
イル ペルケ ノン ソ
ソーラ ミ フォ
イル プランツォ ダ メ ステッサ
ノン ヴァード センプレ ア メッサ
マ プレーゴ アッサイ イル スィンニョーレ
ヴィーヴォ ソーラ ソレッタ
ラ イン ウナ ビアンカ カメレッタ
グアルド スィ テッティ エ イン チェーロ
マ クアンド ヴィエン ロ ズジェーロ
イル プリモ ソーレ エ ミオ
イル プリモ バーチョ デッラプリーレ エ ミオ!
イル プリモ ソーレ エ ミオ
ジェルモッリア イン ウン ヴァーゾ ウナ ロザ
フォッリア ア フォッリア ラ スピーオ!
コズィ ジェンティレ
イル プロフーモ ドゥン フィオレ!
マ イ フィオル キオ ファッチョ アイメ!
イ フィオル キオ ファッチョ アイメ!
ノン アンノ オドーレ
アルトロ ディ メ ノン レ サプレイ ナッラーレ
ソノ ラ スア ヴィチーナ
ケ ラ ヴィエン フオーリ ドラ アイムポルトゥナーレ

●日本語訳●
はい。
みんなは私のことをミミと呼びます。
でも、私の名前はルチアなのです。
私の話は簡単です。
私は家や外で麻や絹に刺繍をしています。
心穏やかで幸せで、ユリやバラを作るのが慰めになっています。
私を喜ばせてくれるものと言えば
甘い魔力を持っていて、愛や青春について語ってくれるもの
夢や空想について語ってくれる、つまり詩という名を持っているものです。
おわかりになって?

みんなは私のことをミミと呼びます。
なぜだか、わかりませんけど。
私はたった一人で食事をします。
いつもミサに行くというわけではありませんが、
神様にはよくお祈りします。
私は一人で、一人ぼっちで向こうの白い小さな部屋で暮しています、
屋根の上と空を眺めながら。
でも雪が溶ける時期が来ると最初の太陽が私のものなの。
4月の最初の接吻が私のものなの。
最初の太陽が私のものなの。
鉢の中にバラが芽を吹いて最初の太陽が私のものなの。
木の葉が一枚一枚出てくるのを眺めているの。
花の香りは、なんて素敵なんでしょう。
でも、私が作る花は、ああ、悲しいことに香りがないの。
私について他に話をすることはないと思います。
こんな変な時間にご迷惑をかけにくるお隣です。

●ヒアリングに使ったCD●
歌劇『ラ・ボエーム』全曲(ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)




2008年12月1日月曜日

Nr.29 「神よ、平和を与えたまえ Pace, pace, pace, pace, mio Dio !」(歌劇『運命の力』第4幕から)


●解説●
僧院の裏山の岩窟を庵として隠棲するレオノーラが「苦悩よりも死を」と神に祈る。                                     

●難易度●

 

パーチェ パーチェ パーチェ パーチェ ミオ ディオ!
パーチェ ミオ ディオ!

クルーダ ズヴェントゥーラ
マストリンジェ アイメ ア ラングイル
コーメ イル ディ プリーモ
ダ タンタンニ ドゥーラ
プロフォンド イル ミオ ソッフリル
パーチャ パーチャ パーチャ ミオ ディオ!
パーチャ ミオ ディオ!

ラマイ リ エ ヴィル!
マ ディ ベルタ エ ヴァローレ
コタント イッディオ ロルノ
ケ ラーモ アンコル
ネ トッリェルミ ダル コーレ
リンマージン スア サプロ
ファタリタ! ファタリタ! ファタリタ!
ウン デリット ディスジュンティ ナ クアッジュ!

アルヴァーロ イオ ターモ
エ ス ネル チェーロ エ スクリット
ノン ティ ヴェドロ マイ ピゥ!
オー ディオ ディオ ファ キオ ムオイア
ケ ラ カルマ プオ ダルミ モルテ ソル
インヴァン ラ パーチェ クイ スペロ クエスタルマ
イン プレダ ア タント ア タント ドゥオル
イン メッゾ ア タント ア タント ドゥオル
インヴァン ラ パーチェ クエスタルマ
インヴァン ラ パーチェ クエスタルマ
インヴァン ラ パーチェ クエスタルマ インヴァン スペロ

ミーゼロ パーネ ア プロルンガルミ ヴィエーニ
ラ スコンソラータ ヴィータ マ キ ジュンジェ?
キ プロファナーレ アルディッシェ イル サークロ ローコ?

マレディツィオーネ! マレディツィオーネ!
マレディツィオーネ!
マレディツィオーネ!


●原語歌詞●
Pace, pace, pace, pace, mio Dio !
pace, mio Dio !
Cruda sventura
M'astringe, ahimé, a languir;
Come il dì primo
Da tant'anni dura
Profondo il mio soffrir.
Pace, pace, pace, mio Dio,
pace, mio Dio !
L'amai, gli è ver !
Ma di beltà e valore
Cotanto Iddio l'ornò.
Che l'amo ancor.
Né togliermi dal core
L'immagin sua saprò.
Fatalità ! Fatalità ! Fatalità !
Un delitto disgiunti n'ha quaggiù !

Alvaro, io t'amo.
E su nel cielo è scritto:
Non ti vedrò mai più !
Oh Dio, Dio, fa ch'io muoia;
Che la calma può darmi morte sol.
Invan la pace qui sperò quest'alma
In preda a tanto, a tanto duol,
in mezzo a tanto, a tanto duol.

Invan la pace quest'alma,
invan la pace quest'alma,
invan la pace quest'alma, invan sperò.
Misero pane, a prolungarmi vieni
La sconsolata vita . . . Ma chi giunge ?
Chi profanare ardisce il sacro loco ?
Maledizione ! Maledizione ! Maledizione !
Maledizione !


●日本語訳●
神よ、平和を与えたまえ!

過酷な運命は、悲しくも私を捉えて放さず、私を苦しめます。
初めてここに来た日と変わらず、幾年もの間、私の深い苦悩は続いています。
平和を与えたまえ、神よ!

あの方を愛しました、それは真です。
けれど美しく凛々しく、あの方を飾られたのは神様。
そのために私は今もあの方を愛し、
これからも、この心から、あの方の面影を消し去ることはできないでしょう。
運命、すべてが運命でした。
一つの罪のために、この世で結ばれぬ者たちが生じたのです。
アルヴァーロ様、私はあなたを愛しています。
けれど天には記されています、二度とあなたに会えぬと。
ああ、神様、私を死なせて下さい。
死のみが平和を与えてくれるのですから。
この世にあっては、私の魂は平和を求めても空しく大きな苦しみに喘ぐばかりです。

このわずかな糧が、長らえさせるのだわ、悩めるこの命を。
だれか来るようだけど、誰でしょう? この聖なる場所を汚そうとするのは?
ああ、呪わしい! 呪われるがいい!

●ヒアリングに使用したCD●
歌劇『運命の力』全曲(ジュゼッペ・シノーポリ/フィルハーモニア管弦楽団)